二股口古戦場跡~土方歳三不敗伝説~|北海道北斗市

二股口古戦場跡~土方歳三不敗伝説~|北海道函館市
二股口の戦いの舞台

 土方歳三は戦争の天才だったのだろうか。

否、京都で負け、会津でも負けた土方は決して不敗の将ではなかった。

しかし確実に戦の経験を積み、学び、成長していったに違いない。

戊辰戦争で土方歳三が学んだすべての集大成が明治二年四月の二股口の戦いだったのではないだろうか。

北の地で土方は新政府軍から戦場を守り抜き、無敗伝説を後世に残す。

その伝説の場所がここ「二股口古戦場」である。

戦の天才現る!?土方歳三不敗伝説誕生

明治二年四月九日(1869年5月20日)、蝦夷の乙部に新政府軍約1,500名が上陸。

3つのルートから箱館・五稜郭へ向けて進軍を始める。

土方歳三はその3ルートのうちの一つ「二股口」の守備に就く。

二股口は箱館へ至るには最短のルートでだった。

四月十日(5月21日)土方歳三二股口の守備に就く

土方歳三は衝鋒隊、伝習歩兵隊など約300の兵を率いて、二股口に到着、台場山に本陣をおく。

四月十三日(5月24日)新政府軍の攻撃開始

新政府軍は天狗山を進み、台場山本陣への攻撃を開始する。

四月十四日(5月25日)新政府軍撤退

新政府軍は稲倉山まで一時撤退する。

同日、一息ついたのだろうか、土方歳三は五稜郭へ帰る。

四月十六日(5月27日)新政府軍の援軍が江差上陸

二股口に薩摩藩兵などの追加の兵が送られる。

一方の幕府軍も伝習隊を中心とした援軍が到着。

四月二十三日(6月3日)戦闘再開

この日の戦闘は夜中まで続いた。

苛烈を極めた戦闘でも新政府軍は二股口を突破する事が出来ず、新政府軍はほかの2ルートからの箱館進軍を進める。

土方歳三率いる旧幕府軍が二股口を死守する一方、新政府軍は松前と木古内を突破。

四月二十九日(6月9日)矢不来が抜かれる

矢不来で箱館へのルートを封鎖していた旧幕府軍だが、ついに突破される。

二股口を守る意味の意味がなくなった土方軍は五稜郭への撤退を余儀なくされる。

こうして無敗のまま土方歳三は箱館総攻撃を迎えることとなる。

現在の二股口古戦場

二股口は函館駅から車で約40分走った北斗市の山の中にある。
函館市街地を抜けるとほぼ一本道の為迷うことはないと思うが、注意しないと通り過ぎてしまう。
二股口古戦場跡~土方歳三不敗伝説~|北海道函館市
左側が国道277、右側が古戦場への道

二股口古戦場跡~土方歳三不敗伝説~|北海道北斗市
この道の奥が土塁などが残っている古戦場なのだが封鎖されていてこれ以上は進むことはできない。
しかし山の中を戦っていたのでおそらくこのあたりも戦場になっただろう。
近くには川が流れていた。
熱くなった銃身を水桶で冷やしたとい話があるがこの川からくんだのだろうか、などと考えると感慨深い。

アクセス

所在地:〒041-1244 北海道北斗市村山
函館市内からタクシーまたはレンタカー
道は山の中だがところどころに休憩所があるので駐車可能
一番近くの「中山パーキングエリア」から徒歩10分程度


コメント